Apple の ココロイキ

Tech-On! より。MacBook Airバラシのお話。

今回の分解結果から判断できるのは,Apple社はハードウエアの設計の出来映えや徹底的なコストダウンに,さほど気を遣っていないことである。それよりも外観のデザインやソフトウエア,ユーザー・インタフェースなど,同社が得意とする側面に力を注いだのだろう。この姿勢は,iPodiPhoneなど同社の他の製品にも共通すると見られる。MacBook Airの不可思議な作りは,ハードウエアの細部まで手を抜かない日本的なものづくりに対する,強烈なアンチテーゼなのかもしれない。

【MacBook Air分解その5】「外は無駄なし,中身は無駄だらけ」 | 日経 xTECH(クロステック)

ひょっとして、この人たちは iBook(Dual USB) などをバラした事が無いのかもしれません。
あと、例えば Power Mac G4 Cube とか。


我が家には iBook(Dual USB) があり、実際にバラした事があるんですが、ネジのレイアウトはともかくヘンテコなものでした。ぶっちゃけ、大きささえ除けば VAIO C1 よりもバラしにくかった記憶があります。
しかも、Webで見つけた同時期のバラシレポートとネジの配置が違うし。どうも同時期発売品でもロットによってネジ穴などのレイアウトが異なっていたようです。


で、iBook(Dual USB) をバラして感じたことは、Apple製品の初期ロットは地雷の可能性が高いな、と。
初期ロットは、まず形にして出荷し、その過程や出荷結果をフィードバック、という手法をとってる感があります。ある意味ユーザビリティのユーザテストみたいな事を初期ロットで行ってる感があるようです。


設計開始レベルや実装レベルで発生したフィードバックは、ひとまず置いておく感でしょうか。
まず出荷する。水準以上の品質を確保すること以外の「現場からのフィードバック」は次のロットから。そんなハードウェア設計、実装手法を取っているように見受けられます。これは、外部に全面委託しなければシステムが成り立たない企業が考えた、ひとつの小文字agile手法ではないでしょうか。


で、ふと思い出したのが、同じくSteve Yegge氏の

他の多くのプログラミング言語に対してやっているのと同じように、私は以前、Perlの技術的な弱点を長々とこき下ろしたことがあった。私はいつも驚きを感じ続けているのだが、Perlの連中というのは、唯一決して怒らない人たちだ。彼らはただ「ハハ、そうだね、坊や、お前正しいよ。確かに醜い。いやいや、うん、まあ、ともかく、俺仕事に戻んないと・・・」 これはすごいと思う。私は彼らにすごく敬意を感じるようになった。このことだけでも、Perlでのプログラミングに戻ろうかと思うに十分なほどだ。

Egomania Itself

という言葉です。


Perl使いが、ずいぶん以前から今に至るまで軽快なフットワークを維持し続けているのは、その世界の醜さを受け入れている姿勢にあるんじゃないでしょうか。


まあなんにしろ、私も仕事をやっつけなければならないので、この辺で。